Economics blog

経済学部卒業。3級FP技能士資格保有。現在、2級取得に向けて勉強中。

(考察) インデックスファンドに500万円した人の失敗に学ぶ

 

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株価下落のイメージ

 

まえがき

とあるサイトにて投資に失敗した男性の失敗談を拝見させていただきました。

それは、日経平均株価に連動するインデックスファンドに500万円投資して大きな損失を生じたことです。

この失敗談は決して他人ごとではなく、僕たちも気を付けるべき重要なことだと思い、今回執筆することにしました。500万円をインデックスファンドに突っ込み「絶望」した55歳男性、その「根本的な間違い」(新屋 真摘) | 現代ビジネス | 講談社(1/7) (ismedia.jp)

 

なぜ、投資で失敗するのか

皆さんが毎日目にする株価や投資信託の基準価額は、投資している株式や投資信託の将来の運用成果を保証するものではありません。

その時の政治・経済情勢により、運用の良し悪しがあります。

投資には様々なリスクがあります。ここでは3つご紹介します。

信用リスク

国や企業の有価証券が赤字や経営難によって債務不履行になるリスクのことです。

価格変動リスク

株式や投資信託は推移が常に変動します。上昇したり下落する振れ幅の大きさが大きいほどリスクが高くなります。

カントリーリスク

その国の政治・経済によって株式市場や為替相場に影響を与えるリスクのことです。

 

皆さんが見ている株価は過去のデータです

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2012/12/26~2020/09/16までの日経平均株価の推移

上図は2012年12月26日に第二次安倍内閣が発足してから2020年9月16日に総理を辞任するするまでの株価推移です。安倍内閣が発足するまでは旧民主党が政権を握っていましたが株価はほとんど上がっていませんでした。安倍内閣の発足後、大胆な金融緩和と成長投資によって日本経済は回復していきました。株価は全体的に上昇傾向でした。

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2020/09/16~2021/10/06までの日経平均株価の推移

次は、菅内閣時の日経平均株価の推移です。元安倍首相の持病悪化によって政権が菅氏に引き継がれました。新型コロナ対策に追われ、任期はわずか1年と短かったですが、デジタル庁の発足や携帯料金の値下げといった実績があります。菅氏が首相辞任を表明をした際、直後から急激に株価が上昇しました。

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2021/10/06~2022/03/04までの日経平均株価の推移

次は、現在の首相である岸田氏になってからの日経平均株価の推移です。「新しい資本主義」といわれる成長と分配政策を打ち出しています。一人ひとりの意見に耳を傾けることから多くの信頼を寄せています。しかし、政策や重要発言では投資家からの支持率は低く、株式市場には悪い影響を与えてしまっており、株価は就任時から下落傾向にあります。2022年2月24日にロシアがウクライナに全面侵攻して戦争に発展し、世界的な株安になっています。

将来、どんなことが起きるかはわからない

あなたが見ている株価の推移は過去のデータであり、将来のリターンを保証するものではありません。2020年1月頃から新型コロナウイルスが世界中に蔓延したり、2022年2月下旬にロシアがウクライナに武力を行使する、といった危機を予測することができた人はいたでしょうか、いや、ほぼいないでしょう。

リスクを避けるためにドルコスト平均法の活用を

間違っても一括で大金を投資することは避けるべきだと思います。

政府は投資をする際に「長期・分散・積立」を薦めています。いわゆる「ドルコスト平均法」のことです。

投資は長期的に、銘柄は一つではなく、複数(株式・債券・REITなど)の資産に分散し、一定の金額でコツコツと積み立てるとリスクを減らすことが出来ます。また、購入するタイミングを分散することで、平均取得価額を低く抑えることができます。

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ドルコスト平均法のイメージ

まとめ

・投資は長期・分散・積立で行う

・投資のリスクを理解したうえで行う

・株価の推移は将来のリターンを保証するものではない

ドルコスト平均法を利用する